主催:国立研究開発法人情報通信研究機構、次世代安心・安全ICTフォーラム
共催:けいはんな情報通信オープンラボ研究推進協議会
情報通信技術の発展やビッグデータの利活用の進展などの環境変化を踏まえ、2017年5月には我が国において改正個人情報保護法が全面施行されました。
本講演では、改正個人情報保護法の概要や施行状況、個人情報保護委員会の活動などを含めた最新の動向についてご紹介するとともに、災害・危機管理対応に関連する内容についても全面施行の準備を担当してきた個人情報保護委員会事務局からご説明します。
大規模災害において保健医療支援活動を行う上で、被災者の情報をデジタル化し共有することは円滑な活動に資するものと期待されています。しかしながら、情報を共有する上でプライバシーの保護をどこまで徹底させるかについては議論の別れるところです。本講演では、これらの現状と解決に向けた方策についてお示しいたします。
災害発生直後の避難から避難所運営、その後の生活再建に至るまで、自治体と住民が連携し、災害を乗り越えなければなりません。しかし、事前から整備される情報と災害後に収集される情報は、十分に利活用できていません。本講演では、過去災害の事例から、情報利活用にかかる「足かせ」を示し、次の災害に備えるべきことを整理します。
東日本大震災が発生したときに受けた市民からの相談の中に「被害にあっている状況を確認するために個人情報を提供してよいか」というものがありました。生命の安全等のために第三者提供することは例外規定として認められていますが、それを知らない人も現実には多いです。一方で、激甚災害の対策のために個人情報を把握しておくという取り組みも多く行われるようになりました。個人情報保護法の改正や、JISQ15001(個人情報保護マネジメントシステム-要求事項-)も改正され、個人情報を取り扱う要件にも変化が見られます。
今回は、それらの要件等の変化の中で、災害対策から災害発生時・復旧復興後の個人情報の取り扱いについて、JISQ15001の改正のポイントや事例を交えて解説します。
複数の組織が有するデータを連携させることにより、新たな知見やイノベーションを創出することが期待されていますが、データの機密性やプライバシー確保が壁となり、情報流通が進んでいない現状があります。
本講演では、この壁を取り除き、複数組織間でのデータ利活用を促進するプライバシー保護技術について最新の研究成果を紹介します。
2018年2月9日(金)午後1時00分から4時45分
パシフィコ横浜 アネックスホール F205
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1
交通案内:http://www.pacifico.co.jp/visitor/accessmap.html
情報通信社会における急激な環境の変化にともない、災害という非常時の情報管理が新たな課題として浮き彫りにされつつあります。
本シンポジウムにおける講演では、災害・危機管理対応に関連する個人情報保護法の最新の動向、保健医療支援の分野における情報の共有化、自治体における過去災害の事例など、災害時の情報の保護と利活用について各分野の専門家からご紹介いただきます。
本シンポジウムは終了しました。多くの皆様の御来場、誠にありがとうございました。
シンポジウム案内チラシ(0.99 MB)
13:00 ~ 13:05 | 開会挨拶 | 松島 裕一 | 次世代安心・安全ICTフォーラム 会長 |
13:05 ~ 13:10 | 来賓挨拶 | ||
13:10 ~ 13:40 | 改正個人情報保護法の概要と災害・危機管理対応 | 小川 久仁子 | 個人情報保護委員会事務局 参事官 |
13:40 ~ 14:30 | 災害時保健医療支援活動における情報共有とプライバシー保護 | 金谷 泰宏 | 国立保健医療科学院 健康危機管理研究部 部長 |
14:30 ~ 15:20 | 災害を乗り越えるために必要な自治体・住民情報を過去災害から学ぶ | 井ノ口 宗成 | 静岡大学 情報学部 行動情報学科 講師 |
15:20 ~ 15:30 | 休憩 | ||
15:30 ~ 16:00 | 災害と個人情報 | 坂下 哲也 | 日本情報経済社会推進協会 常務理事 |
16:00 ~ 16:40 | データ利活用を促進するプライバシー保護技術 | 盛合 志帆 | 情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 セキュリティ基盤研究室 室長 |
16:40 ~ 16:45 | 閉会挨拶 | 細川 瑞彦 | 情報通信研究機構 理事 |