第2期SIPで取り組む、線状降水帯の早期観測・予測技術の開発 -水蒸気と雨を捉え、豪雨から逃げ遅れゼロをめざす-

近年、線状降水帯による大規模水害が多発しています。こうした水害からの早期避難を阻む要因は、事前に線状降水帯の発生を十分に予測できず、避難に必要なリードタイムが確保できないことにあります。最新の水蒸気観測技術とMP-PAWR等気象レーダ解析技術を用いて、半日から数時間前の予測技術を向上させることで、自治体等の避難勧告・指示の意思決定を支援する情報提供を可能とし、水害からの確実な避難の実現をめざしています。

通信用海底ケーブルの海底モニタリングへの応用:地震・津波観測監視システムDONETの開発と海底地殻変動の監視に向けて

南海トラフでは、歴史的に繰り返し大地震が発生しています。地震発生とそれに伴う津波のリアルタイム監視と、大地震発生へ向けた海底の活動の実態把握を目指して、海底ケーブル通信網の技術に精密な海底のセンシング技術と海中ロボット作業技術を組み合わせ「地震・津波観測監視システム(DONET)」の開発を行いました。さらに地球深部探査船「ちきゅう」によってセンサーを海底下に埋め込み、観測のさらなる高感度化を進めてきました。その結果、南海トラフの大地震発生域沖合で「ゆっくり滑り」が繰り返し発生するなどの活動の実態が見えてきています。

南海トラフ巨大地震に備えた高知での医療情報ネッワークの取り組み

南海トラフ巨大地震に備えて、高知で取り組んでいる医療情報(電子カルテデータ)のバックアップや医療救護所での情報共有システムを用いた活動訓練などについて紹介します。

内容

自然災害の早期予測・把握を目指した最新センシング技術と、大規模災害に対応できる医療情報ネットワークの構築に関する講演会です。当該分野の第一人者をお招きし、安心・安全分野におけるICT利活用の啓発・普及を推進します。

開催日時

2019年7月3日(水)13:30 ~ 15:45(開場13:00)

開催場所

一橋講堂 中会議場2、3、4

〒101-8439 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター2階

交通案内https://www.hit-u.ac.jp/hall/accessjp.html

東京メトロ半蔵門線・都営三田線・都営新宿線
「神保町」駅(A8出口より)徒歩4分
東京メトロ東西線
「竹橋」駅(1b出口より)徒歩4分

本講演会は2019年度情報通信月間の参加行事です。

講演会プログラム

13:30 ~ 13:35開会挨拶松島 裕一次世代安心・安全ICTフォーラム 会長
13:35 ~ 13:40来賓挨拶森岡 裕一総務省 国際戦略局技術政策課 研究推進室 イノベーション推進官
13:40 ~ 14:10第2期SIPで取り組む、線状降水帯の早期観測・予測技術の開発 -水蒸気と雨を捉え、豪雨から逃げ遅れゼロをめざす-清水 慎吾防災科学技術研究所 主任研究員
14:10 ~ 14:40通信用海底ケーブルの海底モニタリングへの応用:地震・津波観測監視システムDONETの開発と海底地殻変動の監視に向けて荒木 英一郎海洋研究開発機構 主任技術研究員
14:40 ~ 15:10休憩  
15:10 ~ 15:40南海トラフ巨大地震に備えた高知での医療情報ネッワークの取り組み福本 昌弘高知工科大学 情報学群 教授
15:40 ~ 15:45閉会挨拶細川 瑞彦情報通信研究機構 理事
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